TOP 競技プログラマーのための就活講座就職活動について2-1

2-1自己分析と就活選考との関連性

  • 自己分析とは、これから働くための「軸」の明確化
  • 自己理解のポイントは「らしさ」と「すごさ」の二軸
  • 仕事理解のポイントは「理想」と「現実」の二軸

自己分析とは、これから働くための「軸」の明確化

 まずは、そもそも「ある程度職種が限定していて多数の企業を受けないのに自己分析って必要?」「正直面倒くさい…」といった点から解説しましょう。


 就活生に選考準備の苦労を調査してみると、大前提である「企業が何を求めているのか」に次いで「エピソード探し」「自分らしさの発見」「言語化」といった自己分析に関わる要素が上位に挙げられています。
 これは、内々定を獲得した学生に後輩へのアドバイスを調査しても、1位「自己分析(40.9%)」、4位「自分の軸(18.0%)」と、「インターンシップ」「早めの準備・活動」と並び上位を占めており、就職活動の大前提としてやはり自己分析が重要であることがわかります。

自己分析・自分の軸とは?

 自己分析とは、自己理解を起点に、自身と仕事がマッチする部分(自分軸)を作るところまでの作業を指します。あなたは以下のような質問に答えられますか?

  ✓自分の特徴(らしさ)を説明できますか?
  ✓自分がこれまで頑張ってきたことについて、プロセスを説明できますか?
  ✓自分がチームの中で貢献できる立ち位置や行動を説明できますか?
  ✓自分の特徴(らしさ)の仕事での活かし方を説明できますか?

 職業経験の乏しい日本の新卒採用では、 働くことを前提にした 自己理解(単純な趣味嗜好ではない)が不足していることが多く、その結果選考で何を伝えるべきなのか迷ったり、矛盾したり、現実味がなかったりと、苦労しがちです。こと競技プログラマーにおいては、ある程度自身の傾向を把握していることもありますが、特に新卒では職業・業務としての経験が不足しているが故に、自己理解を仕事理解に結び付けられていないことが見られます。実際、先輩AtCoderユーザーのアンケートでも、『競技プログラミングを使って将来何をしたいのかをアピールできるか、会社に寄与できるところは何なのかを考えておくと良い』(※原文一部抜粋)との声がありました。
 就職の成功と効率化の両方の観点でも、前提となる自己分析で自分の軸を明確にする作業はとても重要と言えます。上記のチェックボックスの項目で1つでも説明できないものがあった人は一度自己分析に取り組んでみると良いでしょう。

自己理解のポイントは「らしさ」と「すごさ」の二軸

 前章 1-1 で、“新卒である以上、未就労者の弱点である実績や経験不足が課題”“働きだしてからもスキルや経験を高めていける環境に身を置くことが重要”と触れた通り、企業は新卒に対して「指導・育成」をしていく必要があると考えています。効果的に「指導・育成」を行うためには少なからず、その企業のヒトや文化との相性も要素となるため、業務経験のある中途採用とは一部異なる採用視点となります。競技プログラマーとして実績を持っている学生についても、一部IT系企業など即戦力であることを重視するケースを除き、一般的には実績のみを評価されるケースは少ないです。実際、先輩AtCoderユーザーのアンケートでも、『できる限り早くできる限り深く自分のことを知ることが一番大事』(※原文一部抜粋)といった声がありました。
 従って、新卒採用では仕事や物事への取り組み方・周囲との関わり方の土台となる素養や特徴(キャラ)、すなわち自分「らしさ」が重要となります。競技プログラマーとしてのレーティングや成果物、研究論文といった実績や成果で評される「すごさ」についても十分評価されますが、それだけでなく「すごさ」に至る取り組み方・プロセスなど、裏打ちされた「らしさ」と合わせて伝えることが大事です。
 また、「らしさ」「すごさ」ともに、入社した企業の仕事で発揮できることが最も重要です。働く環境下でも発揮できる妥当性・再現性のある自分の良さを探し、作っていきましょう。

仕事理解のポイントは「理想」と「現実」の二軸

 エンジニアと呼ばれる仕事は、携わる領域やキャリアパスが多様です。日本企業のオーソドックスなスタイルを例にして、1つのシステム導入の工程に沿って携わる業務を表してみると、工程もそれに携わる職業領域の幅も多岐にわたることがわかります。更には、複数の工程・職業領域に渡って業務を行うことも、工程ごとにより細分化して行うこともあり、働く企業によって異なります。どのような働き方をするのか、より納得感のある選択するためには、一般論ではなく、具体的な業務レベルで働き方を知ることが重要です。

  ●具体的に何をやる仕事か
  ●誰と仕事をするのか
  ●1日の中でいつ、何をしているのか
  ●仕事における成功とは何か
  ●仕事における大変さとは何か
  ●あると向いている・活躍できる力・スキル/ないと辛い力・スキルとは何か

 などといった項目について、気になる企業に対して調べていきましょう。
   →先輩エンジニアの働き方を参考にする「働く競技プログラマー図鑑」


   →ソフトウェア業界の動向や職種を詳しく知ろう「ソフトウェア業界特集」

自己分析&
エントリーシート

自分自身の価値観や志向を理解し、仕事選びにおける優先順位の棚卸しを行う自己分析は、就活準備において欠かせないプロセスです。さらにそれをエントリーシート等に表現する際のポイントについて、解説します。