TOP キャリア 働く競技プログラマー図鑑常にビジネス展開を見据えたデータ分析で、多様な課題解決に貢献


常にビジネス展開を見据えたデータ分析で、多様な課題解決に貢献
2021.3.16

園部 宗俊 Munetoshi SONOBE

工学系研究科電気系工学専攻/レーティング:茶色/業種:金融/職種:データサイエンティスト/SOMPOホールディングス株式会社

前職時よりデータ分析やサービス開発のプロジェクトなどを経験。「より幅広い事業領域においてデータサイエンティストとしての力を発揮し、腕を磨きたい」との思いでSOMPOホールディングスへ。休日は新しい知識のインプットのほか、オンライン飲み会に参加したり、バッティングセンターで汗を流したりして過ごす。

競技プログラミングと私

ビジネス的視点とエンジニアとしての技術力を活かす

競技プログラミングとの出会い

 私は学生時代も就職してからも競技プログラミングには縁がなく、噂を聞いて「データサイエンティストとして、コーディング力を高める役に立つのではないか」と始めてみたのは、ほんの1年半ほど前のことです。コンテスト参加は8回とまだ初心者ではありますが、短い時間で練習のサイクルを回すことができ、パズル要素もあるAtCoderの過去問に熱中しています。普段の業務で課題解決への道筋を効率よく探るためのトレーニングになっているのはもちろん、問題を解くこと自体が面白いので、半年以内に水色を目指してランクを上げていきたいと思います。

仕事観

 学生時代、いくつかの事業会社やコンサルティング会社のインターンシップを通じてさまざまなビジネスモデルや収益確保の仕方があることに興味を持ち、一時期ビジネス本を読み漁りました。データサイエンティストは、まさにそうしたビジネス的な視点とエンジニアとしての技術力を生かせる職種だと思っています。保険や介護、ヘルスケアと複数の事業を手掛けているSOMPOホールディングスであれば、幅広いビジネスに携わって多種多様なデータ分析に取り組み、社会にも大きなインパクトを与えられると思い、キャリア採用での入社を決めました。

仕事のリアル

小さなチームで数々のプロジェクトに挑み、大きな成果を上げる

仕事内容

 大きく分けて2つの業務を担当しています。1つは機械学習モデルによるデータ分析のプロジェクトです。たとえば保険事業におけるお客さまの動向を分析し、その結果を商品開発部門にフィードバックします。案件ごとに目指すKPI(重要業績評価指標)が異なるため、それに合わせたデータ整備やモデル構築をそのつど行っています。もうひとつの業務は当社グループにおけるDX推進です。日々蓄積されるデータを活用し、意思決定の質を高めることで収益改善や業務効率化を目指すプロジェクトです。ビジネス全体を俯瞰しつつ、日に何度もサービスやプロダクトを活用している現場へのヒアリングを行い、仮説検証を繰り返すことでそれらのブラッシュアップを図ります。その結果としてビジネスインパクトと現場のユーザーにとっての使いやすさを両立できたときの喜びは格別です。

魅力とギャップ

 データ分析の案件がSOMPOグループのさまざまな部署から上がってくるので、手を挙げればどんどん仕事を任され、モデル構築やWebアプリの作成など実務中心に、プロダクトマネジメントやプロジェクトマネジメントの役割も担うことになります。ある程度のビジネス的制約を除けば、何をするか、どう進めるか自由に決められますし、データ分析のプロジェクトでモックとして簡単なWebアプリを1週間程度で作成したり、DXのプロジェクトでは小さなものであれば提案の当日か翌日には改善が行われたりと、大企業らしからぬスピード感で事を運べるのも魅力です。また、いずれのプロジェクトも5〜10名程度と小回りの効くチームで取り組んでいるにもかかわらず、大きな成果を担うことができることがやりがいにつながっています。

1日のスケジュール

09:30

 テレワークで業務開始、メール返信。

10:00

 データ分析、開発。

12:00

 休憩。

13:00

 各事業部門との打ち合わせ、ユーザーインタビュー。

18:00

 データ分析、開発。

21:00

 業務終了。

仕事と競技プログラミング

競技プログラミングで培った力でビジネスの可能性を広げたい

活かせる・求められるスキル

 競技プログラミングで培われる論理的思考力や実装力は、色々な場面で役に立つと思います。たとえば私自身、(1)機能を実現するコーディング力(2)時間計算量やメモリ計算量の概念(3)アルゴリズムの知識の順で、競技プログラミングの経験が活きていますし、競技プログラミングを通して「どういうプロセスを辿れば課題解決の早道となるか」を試行錯誤する訓練を繰り返したおかげで、必要な機能を実装するために効率的なコードを思いつくまでの時間が短くなったと実感しています。今後、データ活用の取り組みが進むにつれて高速なアルゴリズムの実装が必要な場面も出てくると思うので、競技プログラミングの力が活きることも増えるのではないでしょうか。

今後の展望

 まず、現在携わっている保険事業におけるDX推進プロジェクトでの利益貢献を目指します。また、技術的にもおもしろいテーマに取り組めているので、可能であれば提案内容を元にした特許取得も視野に入れたいですね。そして中長期的には、各プロジェクトの成功を通じて、これまで以上にデータ分析やエンジニアリングで大きな成果を生み出せる環境をつくっていきたいと考えています。継続的に成果を出せば、より多くの投資を呼び込むことができ、新たなビジネス展開の可能性が広がり、優秀なエンジニアやデータサイエンティストも増えていくはずです。そうやってさらなる成果を生み出す好循環をつくることに貢献したいと思います。

(左から)データ分析中の園部/自由度の高い開発環境を備えたオフィス/事業部門との打ち合わせ

園部 宗俊 Munetoshi SONOBE

前職時よりデータ分析やサービス開発のプロジェクトなどを経験。「より幅広い事業領域においてデータサイエンティストとしての力を発揮し、腕を磨きたい」との思いでSOMPOホールディングスへ。休日は新しい知識のインプットのほか、オンライン飲み会に参加したり、バッティングセンターで汗を流したりして過ごす。