京セラ株式会社 KYOCERA Corporation

求める競技プログラマー像と仕事

生産管理・生産技術や研究開発といったフィールドでの活躍に期待

競技プログラマーを求める理由

　京セラは約60年前にベンチャー企業としてスタートして以来、高い技術力を軸に情報通信や自動車関連などの幅広い市場で、素材、部品・デバイス、産業機器といったモノづくりをグローバルに展開してきました。一見すると、プログラミングとは縁遠い企業のように思われるかもしれませんが、実はAtCoderの競技プログラマーが得意とする「計算量をいかに少なくするか」という論理的思考力には大いに期待しています。というのは、少子高齢化によって働き手が減少するなか、生産性の向上は急務であり、当社ならではのスマートファクトリーを模索する必要に迫られているからです。また研究開発部門においても、当社がこれまでに培ってきたモノづくりの強みと競技プログラマーの能力を掛け合わせることで、これまでにない製品やサービスが誕生することを期待しています。

募集職種と仕事内容

　ソフトウェアや機器、システム関連の基礎研究及び応用技術の開発に注力している「京セラみなとみらいリサーチセンター」、素材・部品、デバイスなどの研究開発部門を集結させた「京セラけいはんなリサーチセンター」といった拠点での研究開発業務、あるいは各生産部門での生産管理・技術のブラッシュアップ業務などが想定されます。後者についてもう少し具体的にお伝えすると、製造現場での生産計画立案時に人・設備・技術・納期など、さまざまなファクターからなる膨大な情報を集約し、最適な工程やスケジュールを組み立てるといった業務などに取り組んでいただくことになります。当社はお客さまのニーズに合わせて、少量多品種の生産ラインを数多く抱えているので、こうした取り組みで品質を維持しながら生産性を高めることが求められているのです。

事例・実績

　先述したスマートファクトリーなどに関する取り組みのほか、ビッグデータ解析や機械学習を用いた品質システムの構築、ロボットの稼働データや制御データの解析・分析などを行うロボティクスクラウドサービス、横浜市と連携して進めているIoT宅配システム、AIを活用した太陽光発電システムなどがあげられます。とはいえ、既に構想しているこれらの枠組みに収まる必要は一切ありません。当社にはこれまでに培ってきた膨大なモノづくり資源があるので、競技プログラマーならではの視点でそれらを観察・分析し、次世代の京セラを柱となるような新たなビジネスの可能性を見出してほしいと思っています。

働く環境・雰囲気

チャレンジ精神を重んじるイノベーティブな社風が魅力

職場の雰囲気

　京セラにはチャレンジ精神を重んじる社風があり、役職や年齢、性別、国籍などにとらわれることなく、社員からの提案やアイデアを積極的に採用することで、これまでにさまざまなイノベーションを実現してきました。また、風通しの良さも魅力のひとつで、言いたいことを言い合えるフランクな人間関係が構築されています。実際、上司に意見を述べたり、役員を「さん」付けで呼べるような風土があり、若手も打ち合わせなどの場で前向きに議論に参加しています。競技プログラマーの論理思考力や発想力には多くの社員たちが期待しているので、ぜひ積極的にアイデアを出していただきたいと思います。

キャリア支援

　チャレンジ精神を重んじる社風を象徴する取り組みとして、2018年度から「新規事業アイデア・スタートアッププログラム」を実施し、社内ベンチャーの立ち上げなどを奨励しています。また教育・研修に関しても、新入社員向けの研修が充実しているほか、個人的に使用したい教材については上司の承認を得ることができれば、半額補助を受けることができるようになっています。他方、福利厚生をはじめとした働きやすい環境づくりにも注力しいます。在宅勤務やフレックスタイムなど柔軟な勤務体系の導入や、対象者には社員寮や社宅を完備しており、都市部においては住宅補助などの制度もあります。休暇も比較的とりやすい職場環境となっているので、オン・オフを切り替えながら趣味を楽しんだり、自己研鑽に取り組んだりすることもできるでしょう。

働きやすさ

　まだまだプログラマーなどの人材は少ないのですが、ここ数年は積極採用を試みており、人数も着実に増加しつつあります。これからもプログラマーの採用には力を入れていく方針なので、この5月には京セラのことをより多くの競技プログラマーに知ってもらうために「京セラプログラミングコンテスト2021（AtCoder Beginner Contest 200）」を開催し、多くの皆さんにご参加いただきました。また、その直前に高橋直大代表と当社の社員との対談などをAtCoderの公式生放送「あーだこーだー」で公開したところ、京セラの雰囲気や業務がイメージできたと好評だったので、こちらもご覧になってみてください。

競技プログラマーへのラブレター

京セラの多様な技術を生かしたアバターロボットの開発に尽力

メッセージ

　私はもともと音声に関する研究に携わっていたのですが、その研究に一区切りがついたタイミングで、京セラのフューチャーデザインラボ（みなとみらいリサーチセンター内に2019年に創設）が研究者を募集しているという話を聞き、転職を決意しました。現在は遠隔地にいながら円滑なコミュニケーションを実現するアバターロボットの開発に携わっています。ラボの人数は、私が入社した2020年には10名ほどでしたが、わずか1年で20名くらいにまで増えました。しかも、その多くがさまざまなバックグラウンドを持つ専門家であり、日々、刺激を受けながら業務に励むことができています。年齢層は20代から50代と幅広いのですが、コミュニケーションは実に活発で、コロナ禍にあってもオンラインツールを活用し、綿密に連携しながら業務に取り組んでいます。また、アバターロボットの特性上、AIやソフトウェア、モーター、センサー、通信など、多岐にわたる技術領域とのコミュニケーションが必要になるのですが、京セラはその大部分をカバーしているので、他部署と連携しながら存分に研究に打ち込むことができています。もちろん、オープンイノベーションも推進中で、社外との連携も活発に行われています。近い将来、AIなどの力を活用し、人が本来持っている能力を拡張する時代が訪れます。京セラのモノづくりの強みとその拡張性の組み合わせには無限の可能性があるので、一緒に時代の最先端を切り拓いていきましょう。

AtCoder編集部より

京セラと競技プログラマーのシナジー効果は無限大

　京セラといえば、グローバルに多様なモノづくりに取り組む企業であり、ITやプログラムとは縁遠いイメージがあるかもしれません。しかし、近年は積極的に製造現場にITを導入しているだけでなく、従来のモノづくり技術とビッグデータやAIといったデジタル技術を掛け合わせ、これまでにない新たなビジネス領域に挑みはじめています。競技プログラマーに求められているのは、まさにこの無限の可能性を秘めた領域であり、やりがいは十分、自身の能力を存分に発揮することができるでしょう。チャレンジ精神を歓迎する社風でもあるので、自身の可能性の限界に挑戦したい人には最適な企業ともいえます。世界屈指のモノづくり企業に競技プログラマーの能力が加わることで、どのようなシナジー効果が発揮されるか、私たちもワクワクしています。